サンショウクイ


2003年05月23日




  NO20 

○岩波書店、広辞苑、第四版 

 さん・しょう・くい[山椒喰]スズメ目サンショウクイ科の鳥。小形でスズメくらい。雄の頭は白色で後頭に黒班がある。背面は鼠色、腹面は白色。本州以南に繁殖し、低地の樹林に住む。飛びながら「ひりんひりん」と鳴くので「山椒は小粒でぴりりと辛い」という語を連想させた名だという。サンショウクイ科は旧熱帯に約七〇種が分布。樹上棲で昆虫食の鳥。




○ 講談社、日本語大辞典

 さん・しょう・くい[山椒喰]サンショウクイ科の鳥。翼長約10cm(圭一註、全長20cm、広辞苑のスズメ<14cm>くらいというのは明らかな間違い実際に見ても20cmくらいはあると思った)で、尾が長い。背面は暗灰色で腹が白い。名はひりりと鳴く事に由来。本州・四国で夏鳥として渡来。九州・沖縄では冬鳥。

圭一、共代の(サンショウクイ)観察記

 サンショウクイは旅鳥であるが、迷鳥というほど観察が少ない鳥である。図鑑に(オス)(メス)の良い姿を写したものは少ない。そんな珍鳥が枚岡にやって来た。4月16日、東大阪野鳥の会、岩本会長がそのサンショウクイに出会い素晴らしい写真を写せた。ホームページで見て2人共喜んだものである。しかし、通過鳥を我々も見ることが出来るとは夢にも思わなかった。

 4月21日、枚岡公園半日探鳥に出かける。マンションより枚岡梅林に入った時からとても賑やかであった。幸せの予感がした。

 途中で岩本会長と会い3人で探鳥。マヒワ、ニュウナイスズメなどの大群に会ったあと、枚岡公園事務所のすぐ上の所で、何かの群れと出会う。20羽近くいるようだ。岩本会長は「ヒレンジャク」かな、とつぶやいたが、共代が「サンショウクイ」と声を出した。16日岩本会長のホームページで姿を見ていただけにすぐわかったようだ。稀な鳥がオス、メス合わせて20羽近く、ヒリリ、ヒリリ騒がしく鳴き少しずつ移動していた。3人は勿論追っかけをした。クヌギと思われる、垂れ下がった花に群がっているように見えた。虫が沢山いるようであった。

 クヌギの木が多くあったおかげで、木移りする姿をゆっくり観察出来た。途中でセンダイムシクイがあらわれたりして、信じられないような5分ほどの時間はあっという間に過ぎた。「サンショウクイ」が去ったあと、3人はしばらく茫然としていた。迷鳥に近い旅鳥をゆっくり観察出来た幸せをかみしめた。渡りの季節は毎日丹念に歩く事の大切さをいやというほど感じた。



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