ホオジロ


2005年09月25日


子育て



幼鳥


(ホオジロ)観察記

 繁殖期、ホオジロはぴたりと姿を見せなくなる。スズメ、メジロなどと同じでおなじみの小鳥達はその時期忘れられた存在となる。いったいどこへ行ったのだろうか。今まで暑い時は探鳥に行く機会が少なかったのでなおさらわからなかった。

 2005年度は春、初夏、盛夏、定期的に裏山散策したおかげでぼんやりとではあるが少しだけわかったことがある。

             親、左幼鳥                      幼鳥

 5月にはいると標高400mベルトラインでは、オオルリ、キビタキ、サンコウチョウ、ヤブサメ、センダイムシクイなどがいっせいに繁殖準備をはじめた。カップルが成立すると少しずつ鳴き声が少なくなる。その中でいつまでも鳴いているキビタキがいた。MUさんと私はあぶれの名称を与えた。ところがこのあぶれ姿をまったく見せない。このあぶれのため林を丹念に探していた時、繁殖にはいったと思われるホオジロを見つけた。本当に暗い中♂♀がしっかりした動きをしていた。

           親、左幼鳥

 一度見つけるとその後度々おなじような暗い所に出現してくれた。林縁部に出てくれた時も写真になるような明るい所には決して現れてくれなかった。

 繁殖が終わると♂は木のてっぺんでさえずるようになる。♀はまだ十分にエサがとれない幼鳥をつれて姿を見せてくれた。

                            親、左幼鳥


  NO 25


○岩波書店、広辞苑、第四版

 ほお・じろ[頬白]スズメ目ホオジロ科の鳥。背面は大体栗褐色で、胸腹部は淡褐色。 顔は黒色で頬が白い。わが国の林縁から開けた場所に最も普通。鳴き声は「一筆啓上仕候」と聞こえるという。<季・春>

〇講談社、日本語大辞典(1989年11月6日発行)

 ほお・じろ[頬白]ホオジロ科の小鳥。原野・耕地・疎林など普通に見られる。7、5cm。 (圭一註全長17cmスズメより大きい)背は茶褐色、胸腹部は淡褐色、顔は黒色、頬に白い線がある。さえずりが「一筆啓上仕候いっぴつけいじょうつかまつりそうろう」と聞こえるといわれる。法定飼い鳥。

 ◎ほうていーかいどり[法定飼(い)鳥]「鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律」によって指定された飼い鳥マヒワ・ウソ・ホオジロ・ヒバリ・メジロ・ヤマガラ・ウグイスの七種。(圭一註、現在飼ってもよい小鳥はメジロ又はホオジロで一世帯一羽、それも都道府県知事の承認が必要。法廷飼い鳥の名前は死語に近いのではないでしょうか)